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妊娠中・授乳中に歯医者さんへ行くときの注意点|安全な受診タイミングとは

2026.01.22

2026年1月23日_妊娠中・授乳中に歯医者さんへ行くときの注意点|安全な受診タイミングとは
 
こんにちは。歯科医師の加藤です。

診療をしていると、妊娠中や授乳中の方から次のようなご相談をよくいただきます。

「妊娠中に歯が痛くなったのですが、今治療しても大丈夫でしょうか」
「レントゲンや麻酔はお腹の赤ちゃんに影響しませんか」
「授乳中に薬を飲んでも平気なのか不安で、受診を迷っています」

お母さんご自身の体調が大きく変化する時期だからこそ、「余計なリスクは避けたい」というお気持ちは、歯科医としても十分理解できます。一方で、むし歯や歯周病を放置して強い痛みや腫れが出てしまうと、睡眠不足やストレスの原因となり、それ自体がお母さんと赤ちゃんの負担になることもあります。

この記事では、妊娠中・授乳中に歯科を受診するときの考え方を、「いつ受診するのがよいか」「どんな処置はできるのか」「どんな点に気を付ければよいか」という視点から整理してお伝えします。

インターネット上にはさまざまな情報がありますが、ここでは一般的な医療的考え方に基づき、専門用語はできるだけかみ砕いて説明していきます。妊娠中・授乳中でも、必要な治療や予防処置を安心して受けていただくための判断材料になれば幸いです。

なぜ妊娠中・授乳中はお口のトラブルが増えやすいのか

妊娠中・授乳中は、体の変化に目が向きがちですが、実はお口の中の環境も大きく変わる時期です。

まず、ホルモンバランスの変化によって、歯ぐきが腫れやすく、出血しやすくなります。これは「妊娠性歯肉炎」とも呼ばれ、妊娠中によく見られる状態です。同じ歯みがきの仕方でも、それまでより歯ぐきが敏感になり、「みがくとすぐ血が出るから、つい軽くしか当てられない」という方も少なくありません。

また、つわりで吐き気が強いと、歯ブラシを口の奥まで入れること自体が難しくなることがあります。その結果、どうしても磨き残しが増え、プラーク(歯垢)がたまりやすくなります。食生活も、「一度にたくさん食べられないので、少量をこまめに口にしている」「さっぱりした炭酸飲料やジュースを頻繁に飲んでしまう」といった変化が起こりやすく、むし歯のリスクが高まりやすい条件が揃ってしまうのです。

授乳期も、夜間授乳や睡眠不足、育児による疲れから、自分のケアは後回しになりがちです。「気づいたら自分の歯みがきに時間をかけられていない」という声は、本当によく聞きます。その結果、むし歯や歯ぐきの腫れが進行してしまうこともあります。

こうした背景を踏まえると、「妊娠中・授乳中だから歯科を避ける」のではなく、「だからこそ、無理のないタイミングと方法でケアを続ける」ことが大切だと分かります。

歯科受診におすすめのタイミング

妊娠初期に気を付けたいこと

妊娠初期は、体も心も大きく変化する時期です。つわりが強く、椅子に長く座っていること自体が負担になる方もいらっしゃいます。また、この時期は赤ちゃんの大切な器官が形作られる重要な期間でもあるため、全身麻酔や長時間に及ぶ外科的処置など、負担の大きい治療は原則として避ける方向で考えます。

とはいえ、激しい痛みや強い腫れがある場合は、我慢し続けることがかえってストレスや睡眠不足につながり、良くありません。そのようなときは、「応急処置で痛みを和らげる」「本格的な治療は体調が安定してからにする」といった方針を取ることも可能です。

妊娠が分かった時点で、比較的体調の良い日があれば、一度検診を受けてお口の状態を確認しておくと安心です。その結果に応じて、「急いで優先した方が良い治療」と「出産後でも問題ないケア」を整理し、全体の見通しを立てていきます。

比較的受診しやすい時期

一般的には、妊娠中期(いわゆる安定期)は、体調も比較的落ち着き、お腹の大きさも治療姿勢に大きな支障をきたしにくいため、歯科治療を進めやすい時期とされています。

このタイミングに、必要なむし歯治療や歯石取り、歯ぐきの状態の改善などを計画的に進めることが多いです。「何をどこまで妊娠中に行い、何を出産後に回すか」を、主治医と相談しながら決めていくとよいでしょう。

妊娠後期の注意点

妊娠後期になると、お腹が大きくなり、長時間仰向けでいることがつらくなる方が増えてきます。また、おなかの圧迫により、気分が悪くなりやすいこともあります。

この時期は、急な痛みや腫れなどのトラブルへの対応を優先し、時間のかかる大きな治療は可能であれば出産後に回すことを検討します。どうしても治療が必要な場合は、椅子の角度を浅くする、こまめに休憩を挟むなど、体勢に配慮しながら進めていきます。

レントゲン撮影・麻酔・薬は本当に大丈夫?

歯科用レントゲンの考え方

レントゲン撮影については、「お腹の赤ちゃんへの影響が心配」というご不安がもっとも多いポイントかもしれません。

歯科で用いるレントゲンは、照射範囲が小さく、放射線量も非常に少量です。さらに、防護用のエプロンを使用することで、腹部への被ばくは極めてわずかに抑えられます。一般的な指針では、必要な情報を得るための最低限の撮影であれば、妊娠中であっても大きな問題はないとされています。

ただし、「絶対に撮らなければならないかどうか」は治療内容によって異なります。状況によっては、レントゲン撮影をせずに応急処置を行い、本格的な治療は出産後に改めて行う、という選択もあります。不安があれば、その場で率直に質問していただき、説明を聞いたうえで一緒に方針を決めていきましょう。

局所麻酔の安全性について

歯科の治療で使う局所麻酔薬は、必要な範囲で適切に使用すれば、妊娠中・授乳中でも問題ないとされているものが多くあります。

麻酔を我慢して強い痛みの中で治療を受けると、かえってストレスが大きくなり、血圧や脈拍が上がるなど、別の負担を招くことがあります。痛みを適切にコントロールしながら治療を行うことは、お母さんの体にとっても大切なことです。

もちろん、持病や服用中の薬によっては、麻酔薬の種類や量に配慮が必要な場合もありますので、問診で必ず現在の状況を詳しくお伝えください。

鎮痛薬や抗生物質の選び方

治療後に痛みが予想される場合や、炎症・感染が強い場合には、鎮痛薬や抗生物質を処方することがあります。

妊娠中・授乳中でも比較的安全性が高いとされる薬があり、歯科ではその中から適切な種類と用量を選びます。一方で、時期によっては避けた方がよい薬も存在しますので、自己判断で市販薬を飲み続けることはお勧めできません。

処方された薬について不安がある場合は、その場で遠慮なく質問してください。「なぜこの薬なのか」「どのくらいの期間飲むのか」「もし飲み忘れたらどうするのか」などを理解しておくことで、安心して治療に臨めると思います。

妊娠中に避けたい、または慎重に検討したい処置

妊娠中は、できるだけ身体への負担を少なくすることが基本方針になります。

たとえば、長時間口を開け続ける大がかりな治療や、複数本を同時に削るような処置は、体勢やストレスの面からも負担が大きくなりやすいため、急ぎでなければ出産後に行うことが多いです。

矯正治療や審美治療など、生活に直結しない治療についても、妊娠中の開始は慎重に検討します。これらは緊急性がないため、体調が安定しやすい時期や育児の状況を見ながら、改めて計画を立てる方が安心です。

どうしても必要な治療と、あとに回せる治療を見極めることが、妊娠中の歯科診療では非常に重要です。そのためにも、早めに状況を把握しておくことが大切だと感じています。

授乳中の歯科治療で知っておきたいポイント

授乳中は、「母乳への影響」が気になる方が多いと思います。

多くの局所麻酔薬は、母乳中への移行量がごくわずかであり、通常の歯科治療で用いる範囲であれば、授乳を中止する必要はないとされるものが一般的です。処方薬についても、授乳中でも使用可能な薬を選ぶことで、治療と授乳を両立させることができます。

薬の服用タイミングを、授乳直後に合わせることで、次の授乳の際の母乳中の濃度をより下げる、といった工夫も可能です。具体的な飲み方や授乳との兼ね合いについては、処方時に歯科医師や薬剤師と相談していただくとよいでしょう。

授乳期は育児で生活が不規則になり、食事や睡眠も不規則になりがちです。その結果、「歯がしみる」「歯ぐきが腫れている気がする」といった違和感を我慢してしまう方も少なくありません。授乳中だからといって歯科を避ける必要はありませんので、気になる症状があれば早めに相談していただくことをお勧めします。

妊娠判明後〜授乳期に意識したいお口のセルフケア

妊娠中・授乳中は、歯科医院でのケアだけでなく、ご自宅でのセルフケアがいつも以上に重要になります。

つわりで歯みがきがつらい時期には、無理に奥までブラシを入れようとせず、ヘッドの小さな歯ブラシやタフトブラシを使って「できる範囲を確実に」みがく方法もあります。どうしても歯ブラシが難しいときは、歯みがき剤を使わずにブラシだけで短時間みがく、あるいはこまめに水やお茶で口をすすぐだけでも、何もしないよりはずっと良い状態を保てます。

飲み物の選び方も大切です。甘いジュースや炭酸飲料、スポーツドリンクを少しずつ長時間飲み続けると、歯が酸にさらされる時間が長くなり、むし歯のリスクが高まります。のどが渇いたときの基本を水やお茶にして、甘い飲み物は時間や回数を決めて楽しむ、というメリハリが予防につながります。

夜寝る前の歯みがきは、できる限り優先したいポイントです。授乳やおむつ替えで夜間に何度も起きる生活ではありますが、寝る前に一度、ていねいに汚れを落としておくことで、就寝中のむし歯リスクを大きく下げることができます。

歯科医院を受診するときに伝えてほしい情報

妊娠中・授乳中に歯科医院を受診される際には、次のような情報を最初に伝えていただけると、安全で負担の少ない治療計画を立てやすくなります。

  • 妊娠しているかどうか、何週目か
  • 産婦人科での経過(切迫早産の有無、医師からの特別な指示など)
  • 授乳中かどうか
  • 持病やこれまでのご病気の履歴
  • 現在服用している薬やサプリメント
  • 過去に麻酔や薬で具合が悪くなったことがあるか

これらの情報をもとに、どのタイミングでどこまで治療を進めるのが安全か、どの薬なら使えるかを判断していきます。不安な点は、些細に思えることでも遠慮なくお話しください。

まとめ|不安なまま我慢しないために

妊娠中・授乳中は、体も心も大きく変化する特別な時期です。そのなかで、「歯や歯ぐきのトラブルが気になっているのに、何となく受診を先延ばしにしてしまう」方は少なくありません。

しかし、本当に避けるべきなのは、「妊娠中・授乳中の歯科治療」そのものではなく、「強い痛みや炎症を我慢し続けてしまうこと」です。適切なタイミングと方法を選べば、妊娠中・授乳中であっても、必要な治療や予防処置を安全に受けていただくことができます。

「今通っても大丈夫かな」「この症状は様子を見ていいのかな」と迷ったときこそ、早めに相談していただきたいタイミングです。状態を確認し、妊娠週数や授乳状況、ご希望を踏まえたうえで、一緒に治療計画を考えていきましょう。

群馬県みどり市で、妊娠中・授乳中の歯科受診やお口のトラブルに不安をお持ちの方は、かとう歯科へお気軽にご相談ください。現在の体調やライフスタイルに配慮しながら、無理のない形でお口の健康を守るお手伝いをいたします。

 

群馬県みどり市大間々町にある歯科医院
かとう歯科
住所:群馬県みどり市大間々町大間々566−1
TEL:0277-46-6480

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